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隅木の落ち掛り口脇、馬乗り墨、配付け垂木、鼻隠しの角度や平小舞、広小舞、三合点など(2)

隅木の作り方 隅木の墨付けと加工納まり・P-2入母屋の屋根 
ページ1へ @全体の納まり図 A山勾を取る B長さと角度 C隅木、垂木の計り方 B投げ墨の角度だし
ページ2:D落ち掛りと口脇 E馬乗り墨 F配付け垂木の切り方 G鼻隠し(端隠し) H平小舞(広小舞) I三合点
※以下サンプル画像は全て4寸勾配での例です。
 D隅木落ち掛かり、桁の口脇
すみぎ、おちがかり、けたのくちわき

※この模型棒隅木では母屋と隅木の取り合いは説明はしていませんが基本的な事は下記図形記載とと同じ要領です。
記入例:画像と数値は4寸勾配例です。


落ち掛り上バは45°に墨を引きます。振れ隅木の場合の角度は違ってきます。
口脇のから垂木高さ分上がった処が隅木天場となる様に計算して落ち掛かりの深さを決めます。
・隅木下バ落ち掛り墨は平勾配の半勾配となります、モデルでは平勾配4寸の半勾配=2寸勾配になります
・隅木、屋根勾配の落ち掛り勾配は45°の線に沿って4寸勾配の7掛けの約2寸8分勾配になります。

(隅木の勾配自体は屋根平勾配の約7掛けになります)
又は桁に直角に4寸勾配で計算しても同じです・・・基本的には勾殳玄では隅勾配の寸法となります。墨木勾配=0寸2828
※隅木の落ち掛かりが深くなる場合(桁の組み込み部分が弱くなるので)墨木と落ち掛かりの双方を「渡りアゴ」相欠き状の仕口を使う事があります。
「矢はず掛け」とか言う(隅木の欠き込みを少なくし、又桁と墨木を、しっかり噛の合わせる事が出来る)仕口があるが説明が難しくなるので省略します。


桁の口脇 口脇の取り方には2通りの方法があります、
@・・垂木の位置のみを欠く(下図)・・・A・・・全体に口脇分削り取る方法です。
口脇の深さは桁天から2分から3分程度を取るのが一般的ですが、口脇は峠を基本に決めます。

落ち掛かり(1) 落ち掛かり(2)


 E馬乗り墨 たすき墨
うまのりすみ

隅木が桁の真上にタスキ状になる墨を馬乗り墨という、この墨を下バに回し表したた墨を、たすき墨と言う
入中:内側の桁芯と合う墨(緑色線)※図中文字参照下さい。
出中:外側の桁芯と合う墨(黄色線)※図中文字参照下さい。
角度:平の玄=1尺×1尺08分(入中、出中墨は直角になる)玄の長さの表
馬乗り墨 馬乗り墨周辺墨垂木の高さを出す

F配付け垂木の角度、墨だし
 配付け垂木 はいつけたるき 

配付け垂木の勾配墨だし
1・・・@4寸勾配の立墨を引く
2・・・@の立つ墨から垂木上端の幅寸法2-A幅を水平に取る
3・・・1-A=垂木上端幅Aの立つ水を引き上部赤点から赤点に直角に引く
4・・・@上部と2-A赤点を結んだ緑線が配付け垂木の角度になる
(左右での垂木は逆角度にになります)
・仕口は横臍/大入れ/いも(角度に切るのみ)などがあります。
・又は平の玄×1尺(垂木上場側)でも同じ角度になります。 玄の長さの表
※配付け垂木の勾配出しが面倒な方は市販されている定規を使えば簡単ですが、差し金使いも覚えておくと現場では役立ちます。
市販の配付け垂木角度定規

★垂木下場を出す(口脇)垂木下場を決めるには?の質問があり追加しました。(上の右画像参照ください)
桁の口脇、画像●位置から垂木の垂直切り口寸法を隅木上場にします。

4寸勾配例では・・1寸5分角垂木の場合、垂木垂直寸法が約1寸6分5厘位です、隅木天場から垂直に1寸6分5厘下がった位置がが垂木下場ということになり、それ以下の隅木部分は落ち掛かる事になります。
立ち水出し(垂直隅)差し金の宛て方:平勾配=表目1尺×表目4寸 隅木=裏目1尺×表目4寸
※画像は原寸縮尺図ではありません。

墨木配付け垂木の角度だし


G鼻隠しの角度の墨だし
はなかくしのかくど(端隠しの角度墨)

鼻隠し(端隠し)は屋根仕様材や軒裏の仕様によって、それぞれ変わってきます。軒裏が化粧仕様の場合は鼻隠しは、使わず平小舞納まり、瓦桟納まり、になる場合が多いです。※下記は垂木を屋根勾配に対して直角(かね)に切った場合の説明
下図A&Bは差し金の当てかたを示します。各、勾配の玄の長さの表はココ

鼻隠し上場留め(向こう留め)墨
A=(赤点線)鼻隠し上端留めの角度は玄になります。
※玄の寸法1尺07分7厘になりますので指金の当て方は1尺07分7厘×1尺です。(指金使いが困難の場合は2/1に縮尺します)
訂正:下記指摘を頂いた部分は多分、玄の所が1尺になっており差し金の当て方が反対になっていたと思います。
ご指摘有難うございました。


側面の立つ墨
※図の説明は鼻隠が屋根勾配に対して直角に取り付く場合です
B=(緑の点線)側面の切り墨は表目4寸勾配の返し勾配。

隅木鼻隠し、向こう留め、上端留め、立つ墨
※閲覧者様からご指摘いただきました。
画像が、ごちゃごちゃになって見難くなり、入れ替えました。ご指摘有難うございました。

ご指摘内容原文
鼻隠しの向こう留めですが‥Cが4寸で、Dが1尺となっておりますが、Dは1,08の「玄」の書き間違えではありませんか?(もしくはCが中勾の書き間違え?)


H平小舞 広小舞とも書きます
ひらごまい又はひらごまい ※直角材の茅負等にも同じ勾配となります


軒鼻の納まりは屋根仕様材によって変わってきますので一概なものではありません。瓦桟納まり/広小舞/軒の化粧納まりなど様々変わってきます。
ココでは広小舞納まりにしています、
広小舞の墨付け:上ば留め(うわばどめ)向こう留め(むこうどめ)の切り方は下図参照ください。

部材用語の質問がありましたので部材名称(呼称)を書いておきます
桁、隅木、配付け垂木、火打ち梁、面戸板(雀口)鼻隠し、広木舞など下記画像を参考下さい。

平子舞上ば留め/向こう留めの角度(1) 平子舞上ば留め/向こう留め
中勾/玄の寸法は勾殳玄の換算表で見られます。

サンプル墨木組み込み完成図


I棟、隅木を結ぶ三合点
むね、すみぎをむすぶさんごうてん

寄せ棟など図のように3点を合わせる仕口を三合点といいます。隅木角度は玄で切ります、落ち掛りなどは隅木と同じ要領となります 玄の長さの表
※画像は作図を下手に作っていますので変な感じ見えますが、取り合いの参考にしてください。
三合墨
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化粧垂木、反り隅木収まり画像の一例
画像(左)化粧隅そり隅木納まり画像  屋根構造:入母屋   振れ隅(本屋根:5寸勾配 入母屋妻側4寸7分勾配)
画像(右)そり隅木、千階天井(せがいてんじょう)納まり画像、軒の出をを深くする為、構造上過重を支える面から画像のようにな納まりもある。

軒先が深く二重軒天井の仕上がりの場合跳ね木と言う軒の出過重を支える丸太が1間感覚程度に小屋裏深く施工されている工法もある。
昔から重厚で格調が高い社寺建築等に多く用いられています。現在でも軒の深い、入母住宅/切り妻屋屋根などにも用いられる事がある。

納まり寸法参考例
※寸法や納まりは木舞打ち仕様等様々な例があります悪まで参考例です
垂木:60角 平木舞:90×25 面戸65×9 軒裏板:mm杉材重ね打ち 瓦桟:H25×W40(漆喰仕上げの場合は瓦桟に縄を巻いたり鑿で刻みを施し漆喰の接着を良くする工夫をします)

千階天井の軒裏納まり
入母屋作りの住宅  
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